1人が本棚に入れています
本棚に追加
さかなエリアに入ると、巨大水槽が真っ先に目に飛び込んでくる。
「わわわ!すげーーーーー!なんだここ!?
まるで本物の海でダイビングしてるみたいだ!初めて見たよこんなところ!
佐々木さん!凄いですよ!
ありがとうございます!」
というか、本当に自然の中に入っているみたいだ。これは、話題になるはずだ。
「でしょ。そうなんですよ。」
「はい、本当の自然みたいで!」
「ええ、だから、みたいではなく、
そう、なんですよ。」
「......へ?」
この男は一体、何を言ってるんだろうか。
「あなたにしかお教えしていないんですよ。
絶対に、誰にも言わないでくださいね。約束ですよ。」
と言って佐々木は、口元に人差し指を置き、わざとこちらに怪しい顔を作ってみせる。
何を言ってるんだろう。
「本物って、そんなまさか。これ全部映像って事ですか?」
佐々木に耳打ちをする。
「はい、そうです。全て映像です。」
どうやら、本気のようだ。
だが、そうと言われてもピンとこない。
巨大な水槽の中を、綺麗な魚達が泳いでいるように見える。
ただ、大自然の中のようであるだけだった。
最初のコメントを投稿しよう!