デート

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デート

「それじゃ行こっか」 二人で手を繋いで家を出た。 目的地は近くの遊園地だ。 これまでも友人たちとよく来た遊園地ーーここであの日の返事をしようと思っている。 「とりあえず遊ぼう」 返事をしなきゃ、しなきゃと考えていると、変に緊張してしまう。 だが、遊びなら少しは緊張も解れるだろう。 二人はまず観覧車に乗る事にした。 「観覧車なんて久しぶりだな」 「うん」 それがゆっくりと頂上へと到着した時、突然、観覧車が止まった。 園内アナウンスが流れる。 「お客様にお知らせします。現在、地震が発生した影響で、すべての遊具が停止しております。しばらくお待ちください」 数分後。同じアナウンスが再び流れた。 ーーこんな時に地震だなんてついてない。 「ーー大丈夫。俺がついてる」 大林先輩が、私の肩に手を乗せてくれている。 安心する。 だけど、ここに閉じ込めれる状態はいつまで続くのだろうか? 突如、襲ってきた地震。 ーーこのまま観覧車ごと、落ちたらどうしよう? そんな事を考えてしまい、私には恐怖しか感じられなかった。 しかし、一人じゃない事がわずかな安心感を与えた。
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