閉じ込め

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閉じ込め

観覧車の中、閉じ込められた二人。 あれから結構長い時間が流れたような気がする。 「ーーいつまでここにいないといけないんだろうね?」 ずいぶんと長く閉じ込められている様な気がしたが、時計を見るとさほど時間は経過していないようだ。 「先輩、こんな状態でなんですけど、、」 こんな状況なのに恥ずかしさを隠す様に言った。 「ん?どーした?」 「ーーあの時の答え、言っていいですか?」 緊張した面持ちで、中山先輩は私を見た。 真っ直ぐにーー1秒足りとも目を反らす事なく。 「先輩の気持ち、嬉しかったです。これからもよろしくお願いします」 「ーーそ、それって??」 「はい。私の方こそお付き合いしてください」 周りを見渡すと、遊具が止まっているだけで、大勢の客たちは大騒ぎをしている。だが、私たちだけは幸せな気分だった。 観覧車の中で閉じ込められる事なんて滅多にないが、今日ここに来て良かったと思う。 ーーまだもう少し、先輩の側にいたいから。
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