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「ユキ! 身体を小さくしてろ!」
とはいえ、それくらいでは何も変わらないだろうが――。
ほどなくして、背後からとてつもないほどの熱量とエネルギーが迫ってくるのを感じた。
まさにそれは、神徒レジーナが魔法を爆発させたのと同じタイミングだったのだろうと思う。
そしてそのエネルギーの波は、ほとんど一瞬の間に、ここまで伝わってくるのだろう。
これが、まだ試作型とはいえ、究極魔法『ラグナロク』の持つエネルギーか――。
それが間もなくやってくる。ハンスをユキを、すべてを焼き尽くすべく、やってくる。もう何も考えるべきことはない。
すべては運命に――『ノアの意志』が導くであろう運命に、身をまかせるしかない。
それにしても――とてつもない魔力とマナの量だ。
これが魔法なのか――。
シャーロットのヤツ、とんでもないもん開発しやがって。
アルディスの技術の結晶。究極の、『魔法』――。
魔法――。
ということは、まさか――。
ハンスはそこで、瞳を大きく見開いた。
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