終章

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 そうなると今度は、ハンスのほうまで、ナイトたちとの関わりが薄れてしまうのだ。  目の前のジュリオもそうだし、それにソフィもそうだ。特にソフィについては、使用人のジョウに口約束程度とはいえ、彼女を任されている。  昇格となると、それを引っくるめて、人間関係にメスが入ることになるだろう。  昇格と一口にいっても、その影響は多大なるものだ。一朝一夕に受け入れられるものではないのかもしれない。  そんな帰路に、今のブレイバーナイトたちは立たされているといっていい。 「なるようになるさ。もうそれしかいえないね」  ジュリオが最後にそういったところで、座学の始まりを告げる鐘が鳴って、彼は自分の席へと戻っていった。  彼らしからぬ、というと失礼かもしれないが、割り切った潔い言葉だった。やはりゼーファスとの別れが、ジュリオを強くしたのだろう。  ハンスはというと、まだジュリオのようには、現実を受け入れられる準備はできていなかった。
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