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仕事が終わり、御影さんに家に来いとぶっきらぼうに誘われてついて行った。玄関を開け、中に入った途端、廊下で御影さんに押し倒される。
「うわっ!」
「他の男に触られて喜んでんじゃねぇよ」
御影さんがヤキモチ焼きだとわかったのは最近のことだ。
横柄で態度がでかくて口も悪い。いつも人を顎でこき使う嫌な奴。それが御影早人だと思っていた。とくに僕はいつもガミガミ叱られたり、からかわれたり、意地悪されていたから御影さんが苦手だったし、てっきり嫌われていると思ってた。なのに、御影さんは僕の存在をずっと気にしていたと言う。僕のことが好きなのだと。
「んなっ」
喜ぶわけない! という僕の言葉は全部言えなかった。
問答無用と、服をむしりとられ全裸にされる。暦は七月。今日も蒸し暑かった。全身に汗をかいてるのに、御影さんはおかまいなしに僕に覆いかぶさり、まるで綺麗にでもするみたいに肌を舐めたかと思えば、甘く噛んだりしてくる。
「み、みかげさ……んっ」
体のあちこちを強く吸われ、キスマークだらけにされた。
今にも食べられるような感覚。
煽るだけ煽って、なのに立ち上がってるモノには一切触れずに無視したまま、御影さんは唾液で濡らした指を僕の中へ潜り込ませた。
「んっ! 待って、ベッド、行きましょうってば」
「やだ」
風呂だってまだなのに、グチュグチュと指を出し入れしながら意地悪ばっか。廊下でってどんだけ獣なんだよ。
「床かたいし、御影さんだって足……」
御影さんは指を抜き僕を起こすと、ジーンズをポイポイ抜ぎあぐらをかいた。
「乗れよ」
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