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好きな人の声にポーとしつつも、慎重に服を着替える。
警戒しながら辺りを見渡す。
(ここ、監視カメラないよね?)
盗難対策で、カメラをセットしてると言うのは都市伝説よね??
そわそわしつつも、慎重に服を脱ぎ、勧められた服にそでを通した。
(・・・悪くはないよね?)
鏡映る自分を見ながら思う。
今までは、自分のお小遣いで買える服かモニカちゃんの服を着ていた。
最近は、モニカちゃんが作った服ばっかりだったけど・・・
(この服、いくらだろう?)
肌に触れる値札を見て固まる。
(げっ!?)
「1万円越え!?」
服にそんなにお金をかけないので固まる。
(トータルで1万円越えじゃなくて、単品で1万円オーバーなの!?)
持ってきたお小遣いじゃ買えないよ!
(瑞希お兄ちゃんには悪いけど、好みに合わないと言って断って、お店から脱出するしか~!)
「凛~!着れたか?」
「ひっ!?き、着れましたよぉ~!」
「じゃあ、カーテン開けてくれるか?」
「は、はい。」
ドキドキしながら、瑞希お兄ちゃんと私を隔てている布を動かす。
そこで私が見たのは――――――
「お!?似合うじゃんか、凛!シルキロールしてても、イケる服じゃんかよぉ~!?」
「あ、ありがとうご・・・って、なんですか!?両手に持ってる服の山はなんですか!?」
満足そうな彼が私を出迎えてくれたけど、瑞希お兄ちゃんはなぜか大量の服を持っていた。
というか、抱えていると表現した方が良いと思う。
「おお、これか?次に凛に試着させる服だよ。」
「それ全部ですか!?」
「いや、タオさんが選んでくれてるのもあるから~」
「お待たせしました~♪ひとまず、これぐらいですね。」
「って、瑞希お兄ちゃんよりたくさん持ってませんか!?」
笑顔で戻ってきた店員タオは、かなりの服を抱えていた。
〔★買わせる気満々だ★〕
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