◆苦あればLOVEある!?凛のアンラッキーとブロマンス!?◆

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目の前で、白熱した議論が交わされていた。 「最初の服がよかったんだけどなぁ~タオさんは、7着目が良いって言うのか?」 「はい。年相応に見られたいと言うなら、少しでも幼さを見せない方が良いと思うんですよね。」 「幼さか・・・だったら、4番目に着たのは可愛かったが、アウトだよな~」 「ポップ系が似合うと思うんですよね、弟さん。あれだったら、こういう帽子もつけるとさらにキュートになりますよ?」 「うわ!絶対に似合いそう!!だけどな~15番目に着たのは大人っぽいけど、あざとく見えてなぁ~・・・」 「そうですか?ちょい悪に見えてカッコよかったですよ?ただし、男らしさを前面に押し出すなら、断然18着目の服をお勧めします。」 「あーこれかぁ~?これもいいなぁ~・・・!けど、ズボンがだぶだぶだから、凛がつまずかないか心配で・・・!」 「成長期ですから、大丈夫ですよ。背は伸びます。本当に弟さん想いなんですね~」 (そう思うなら、早く切り上げて下さい・・・!) 試着室の隣のわずかなスペースで、瑞希お兄ちゃんと店員のタオさんが話し合っていた。 お題は『凛(弟)に似合う服』だった。 二十数着を着替え終わった私を待っていたのは、どの服がよかったかという彼らからの問い。 (どれもこれも高いのに・・・) 「あの・・・申し訳ないのですが、目移りしてしまい・・・自分では決められないので、次回買いに~」 買いに来ます、と言う前に2人は言った。 「「じゃあ、こっちで決めよう!」」 「ええ!?」 なに言ってんの!? 何で息ピッタリなの!? そんなことされたら、確実に買わなきゃなくなるじゃん!? 私の財布の中身は、8千円なんだよ!? あなた方が持ってるシャツ一枚、最低価格が1万円なんですけど!? 予算オーバーなの! 恥ずかしくて言えないけど!! (てか、このままじゃ、お金がないって言わなきゃいけなくなる~!) そんなことになったら――――――――!? (私はともかく、瑞希お兄ちゃんに恥かかせちゃうよー!!) 〔★常に、瑞希第一主義だ★〕
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