339人が本棚に入れています
本棚に追加
瑞希お兄ちゃんへの迷惑はさけたかったので、瑞希お兄ちゃんに直談判した。
「お兄ちゃん、いいですよ!僕、買えないですよ!」
「あん?誰が、お前に買えって言った?」
「え!?」
「お兄ちゃんが出すに決まってんだろう~?あ!?お前・・・金の心配して、断ろうとしただろう!?」
「う!?あ、いえ、だって・・・!」
「ガキが金の心配なんかしなくていい!どれがほしいんだ!?」
「いえ、僕・・・」
「金の心配はしなくていい!大事だから2度言ったぞ!?ほしい服を全部言え!」
「そ、そういわれても・・・!」
何を着たかなんて、お金が気になって覚えてないよ・・・!
(覚えているとしたら、着替えた私を見て優しく笑うあなただけ♪)
「凛!遠慮しなくていいって言うのがわからねぇか!?」
怒りかけているのがわかったので破れかぶれで言った。
「そ、そういわれても~こんなにたくさんの素敵な服を目の前にしたら、選べないですよ!目移りしたのは本当ですよぉ~!」
必死で、小動物モードで対応してみる。
「どれもいいから、選べない・・・」
「うっ・・・そ、そうか・・・」
〔★凛の目力、瑞希は動揺している★〕
悲しい目で見上げながら言えば、瑞希お兄ちゃんの怒気が収まる。
「まぁまぁ、お兄さん!そんなに怒らないで!凛君怖がってますよ~?」
そんな私達の間に、店員のタオさんが割って入って仲裁する。
「凛君がキレイなので、こちらもつい、たくさん試着してもらっちゃいましたから、つかれちゃったかもしれませんからね~ちなみに凛君、着てみた服の中で、絶対いやだって言うのはあったかな?」
「・・・なかったです。」
「じゃあ、お兄さんに選んでもらおうか?お兄さんが選んでくれた服なら、凛君も嬉しいよね?」
「すっごく、嬉しいです。」
大きな声で言ったわけじゃなかったけど、強くうなずいて答える。
「そ、そうか!凛がそこまで言うなら、しかたねぇなぁ~!!」
(え?)
瑞希お兄ちゃんの声が明るくなる。
「俺が選んでやるから、ちょっと待ってろ!」
ニコニコしながら言うと、私の頭をナデナデしてくれた。
〔★凛のつぶやき、瑞希のハートをつかんだ★〕
最初のコメントを投稿しよう!