339人が本棚に入れています
本棚に追加
「凛はどれがいいかなぁ~♪最初の新作が良いかなぁ~?」
「素材が軽いので、お勧めですよ。ただ、着回しが出来るという点では7着目がよろしいかと。」
「マジすか、タオさん?いろいろ聞いていいスか?」
「もちろんです!そのためのショップ店員ですから♪」
こうして、冒頭へと話は戻る。
待ってるように言われた私は、別の店員によって、お店の中にあったオシャレなソファーに誘導される。
「凛君ていうの?いつもお兄ちゃんとお出かけするの?」
「え、えーと、お兄ちゃんの仕事がお休みの日に・・・」
「きゃ~仲良いね?凛君、いくつ~?」
「・・・15歳です。」
「わかるわかる!初々しいよねぇ~」
「私もこんな可愛い弟がほしいわぁ~」
両脇をお姉さんにはさまれ、私の心は叫んでいる。
(あまり密着されると、女とバレちゃう!!助けてぇぇぇ―――――――――!!)
〔★本物の男子ながら喜んでいる★〕
本当は私が決めなければいけない服選び。
とはいえ、お金を出してもらうのは申し訳ない。
(てか、別に服はほしいわけじゃないんだけどな・・・・?)
なんで急に、こうなったの??
「凛、決まったぞ!」
疑問を感じる私に、好きな人の声が届く。
「1・4・7・11・15・18・21番の服を買ったからな~♪」
「え!?買う確認はナシ!?」
〔★決定後の通達ともいう★〕
満面の笑みでやってきたお兄ちゃんは、両手に袋を抱えてる。
見たことのない大人買いに、お礼より先に別の言葉が出た。
「買いすぎですよ!?瑞希お兄ちゃん!!」
「なに言ってんだ!凛は最近、迷惑かけっぱなしだったからよぉ~アニキらしい子とさせろよな?」
「お、お兄ちゃん・・・」
ドキッとする目で言われて、私もそれ以上言えなくなる。
最初のコメントを投稿しよう!