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「い、いいのか、凛!?」
「いいもなにも、カンナさんのお願いなら、僕はなんでも聞きますよ?」
「凛・・・」
「ひゅ~!さすが凛!愛の力だなー?」
「友情です、瑞希お兄ちゃん。」
感動みたいな顔をしているカンナさんも気になったが、変なヤジを飛ばす瑞希お兄ちゃんを注意する。
「照れなくていいぞ~?惚れたカンナのためなら、漢見せられるのはマジなんだろう~!?」
いや、私が惚れてるのはあなたですから。
〔★瑞希の勘違いは続いていた★〕
私とカンナさんを恋仲だと勘違いする瑞希お兄ちゃん。
てか、中立の立場を宣言しませんでしたっけ?
「惚れたとか言わないでください。僕はカンナさんが好きなんですよ?」
「はあ!?あたしが好・・・!?凛、何言って~!?」
「え、好きですよ?大事な友達ですからね?」
「あ!?あ、ああ・・・友達ね・・・」
「はい!カンナさんが不愉快でなければ、親友と言いたいのですが~」
「あーうん。いいんじゃねぇ・・・?」
「こら、凛!そこは愛してるって言っとけ!ごめんな~高千穂?」
「うん、ホント瑞希お兄ちゃんがごめんね、カンナさん。」
「・・・。」
〔★双方、意味の違う謝罪をしている★〕
「凛!なんだ、その言い方は!?」
「お兄ちゃんこそ!なんですかっ!?」
「ちょ、やめてって!二人ともケンカしなくていいっすよ!」
そんな私達に、苦笑いしつつもホッとしたような顔をするカンナさん。
「いいんですよ、いつも助けてもらってますから。気ぃ遣わせて、すんません、真田先輩。凛も・・・あたしの頼みを聞かせて、わりぃな?」
「遠慮すんなよ、高千穂。」
「そうですよ!カンナさんのお役に立てるなら、僕は喜んで引き受けます。」
「・・・ありがとな、凛。」
「いいえ。ちなみに・・・そのお友達は男性ですか・・・?」
「お!?嫉妬か、凛?」
「違います、瑞希お兄ちゃん。」
「女だよ。」
「同性?」
「おう!小坊の時のダチでさ~あんまり会わねぇけど、ネットではやり取りしててな。」
「さすがネット社会ですね~」
「まぁな。実はそのダチが・・・凛のファンらしくてよーあたしが龍星軍だって知ってから、えれーアプローチが強くて。」
「へぇーそれは強そうだね・・・」
カンナさんを押し切るなんて、よほどのつわものに違いない。
〔★凛はまだ見ぬ相手を予測できた★〕
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