◇凛道蓮はウレモノ!!お呼ばれ集会で大騒ぎ!?◇

13/53
前へ
/559ページ
次へ
順調に単車を走らせ、国道づたいで隣町まで入る。 異変が起きたのは、国道を降りた時だった。 カンナさんが片手をふったと思えば、片側に単車を寄せて止まった。 (まさか、故障!?) 彼女の少し後ろにバイクを止めた時、カンナさんはポケットからスマホを取り出していた。 それを耳にあてたかと思うと、怒鳴り声が響き渡った。 「あん!?んだそりゃ!?気まぐれにもほどがあんぞ!?」 とても不機嫌な声。 何かあったのだと思う。 ジッと見ていれば、私の視線に気づいてバツが悪そうに声のトーンを落とす。 「わーったよ!検問に引っ掛からねぇようにする!ああ、ああ、最悪、バレるかもしれねぇけど、引き合わせるから!じゃあな。」 最後は優しい口調で終わった。 「なにかありましたか?」 スマホをしまう相手に聞けば、ムスッとした顔で言われた。 「よその集会とかぶっちまったんだよ。」 「え?鬼桜以外で、集会をするチームがあるんですか?」 「そーだよ!『伽藍道(がらんどう)』っていう人数が多いチーム!そいつらが、検問張ってるらしいんだよ!誤魔化すのが面倒くせぇ!」 「へえ~名取公園まで、あとどれぐらいなんですか?」 「って!?あたしの話を聞いてたか!?」 「検問が面倒なんですよね?」 「っ・・・そーだよ!龍星軍だとわかったら、ややこしいって話だよ!」 「僕ら、鬼桜に用があってきてるんでしょう?『伽藍道(がらんどう)』に用はないです。」 「あのなー!今じゃ凛道蓮率いる龍星軍は、『全国最強のナンバー1暴走族』って言われてんだよ!対抗意識もたれてて、もめたらまずいだろう!?」 「あ、そうでしたね。円城寺君達に内緒で来てましたもんね~」 「そうだけど、気にするのはそこかよ!?危機感ねぇな~たく・・・凛、携帯貸せ。」 「はい。」 差し出せば、画面タッチして何かし始める。
/559ページ

最初のコメントを投稿しよう!

339人が本棚に入れています
本棚に追加