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無人の方が安いけど、まだガソリンを1人で入れることになれてない私。
お兄ちゃんには笑われたけど、引火する液体を自分でバイクに入れるのって、緊張して怖いのよね~
有人だと、プロの人がきちんとしてくれるから・・・安全をお金で買うって意味では、有人のガソリンスタンドの方が好きなんだよね~
(カンナさんは、大丈夫かな・・・?)
補充を待つ間、友達のことを考える。
ギュン、ギュン、ギュン!
パラリ~パラリ~パパパ!
コーコーカンカンカン!
(・・・さわがしいな。)
目には見えないけど、爆音が耳に届く。
(さっきの奴らかな?まだ、私達を追いかけてるのかな?)
不安になったので、給油してくれるお兄さんに話かけた。
「今夜はにぎやかですね。」
「ああ、お客さん、もしかして旅行者?じゃあ、地元じゃないから知らないかな。」
「なにがですか?」
相手は苦笑いしながら教えてくれた。
「今夜は、『伽藍道(がらんどう)』っていう暴走族の集会なんですよ。」
「『伽藍道(がらんどう)』ですか・・・」
(検問していたチームと同じ名前・・・)
嫌な予感がしたが、それは店員さんの次の言葉で確定する。
「お客さん、宿が決まってるなら早めに行きなよ?『伽藍道(がらんどう)』の集会日は、奴らの『パーツ泥』にあうからね。」
「ぱーつどろ、ですか?」
「ああ。目をつけた単車や車の部品、集団で泥棒するんだよ。持ち主がのってるところを取り囲んで、合意の上だとか言って強制徴収だよ。」
「兵役ですか!?」
「ははは!兵役と違って、ものは返ってこないよ~お客さんのバイク、結構いじってるじゃん?自分で組み立てたんでしょう?」
「え?あー・・・」
「ここのパーツとか、絶版品だよね?バイク好きなんでしょ?分解されないように、止める場所には気をつけなよ?」
「あ・・・ありがとうございます。」
(バイクのメンテナンスも組み立ても、百鬼がしてるんだけどな・・・)
時々烈司さんも合流してるみたいだけど、私はほとんどしてないんだけどな・・・
〔★いじってるのは別の人達だ★〕
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