339人が本棚に入れています
本棚に追加
給油を終えた後、3つ目ぐらいの信号で止まった時、携帯の振動が体に伝わった。
(カンナさん!?)
邪魔にならないように、バイクを端に寄せながら出る。
「もしもし?」
〈凛、そっちはどうだ?〉
「瑞希お兄ちゃん!?」
表示を見ないで出たので、気分はサプライズ!!
思いがけず聞け好きな人の声に気持ちが高まる。
「ど、どうされたんですか!?」
嬉しさと、興奮を抑えながら聞けば笑われた。
〈ははは!ちゃんと、高千穂のおねだりを聞いてるのか心配になってな~〉
「え?僕のことは?僕の心配は?」
〈凛は大丈夫だろう?〉
そうだけど・・・私よりカンナさんの心配ってどうよ!?
〔★凛はすねている★〕
〈もう鬼桜とは合流したか?〉
「いえ、まだです。」
〈なにしてんだ?〉
「信号待ちです。瑞希お兄ちゃんは?」
〈俺が今日は仕事だって知ってるだろう?今、休憩中なんだよ。〉
「エンジェルに休息は必要ですもんね。」
〈戦士って言えよ!だれだよ、オメーに俺の恥ずかしいあだ名を教えたのは!?〉
「お店のお客さん2人と同僚のKさんです。」
〈あのOLお姉様コンビとカズ君か!?〉
(気づくの早っ!)
〔★頭文字だけにした意味がない★〕
〈やろぅ~もうすぐ休憩に来るはずだから、とっちめてやる!〉
「もう言わないので、喧嘩はしないでください。それよりも、水分とって休んで下さい。涼しい室内でも、熱中症になるんですからね?」
〈うっ・・・わーってるよ!凛にはかなわねぇな~〉
「大丈夫です。僕は一生瑞希お兄ちゃんにかないませんから。」
〈こいつ~!口の上手いことばっかり言いやがって~〉
「ホントだもーん!瑞希お兄ちゃんには勝てないもん。」
〈そんなことないぞ~凛なら、お兄ちゃんを超えられる。お兄ちゃんの自慢の弟だからな?〉
「瑞希お兄ちゃん・・・!」
知らない人が聞けば、ただのブラコンの会話だけど、私にとっては愛の語らいも同じ!!
最初のコメントを投稿しよう!