◇凛道蓮はウレモノ!!お呼ばれ集会で大騒ぎ!?◇

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「な・・・なんですか、あれ!?」 「え?『伽藍道(がらんどう)』の特攻知らないの?」 そう言ったのは、私の近くにいた若者。 「『伽藍道(がらんどう)』名物の根性ためしの特攻だぜ?」 「はあ!?なんですか、それ!?」 「あ、坊主、よそから来たんだろう?地元じゃみんな知ってるぜ?つかねぇーチキンな兵隊を、サツへの足止め代わりに使う『伽藍道(がらんどう)』の親衛隊の伝統行事。」 「どんな行事ですか!?死にますよ!?」 「死人は出てねぇよ。とりあえず、サツを巻くのに使ってる。サツはひかねぇように気をつけるから、毎回人間の命優先で逃がしちまう。足止めに使われた奴も、上手くやって自力で帰ってきたら、幹部に昇格できるらしいぜ。まぁ、気にくわない奴や生意気な奴とかも、不意打ちで使うらしいからさ。よくやるよなぁ~」 「な!?仲間にそんなことするんですか!?」 「仲間って、あははは!歴代の『伽藍道(がらんどう)』の総長は・・・特に今の頭は、捨てゴマ程度にしか思ってないぜ?変わりはいくらでもいるからな~」 「そんな・・・」 (ひどい・・・!) 「いてぇよぉ~!」 その声で、捨てゴマにされたヤンキーを見る。ギョッとした。 「子供!?」 「ああ、あれは中坊だろうな~てことは、根性ナシが落されたか。」 そう言うと、解説してくれた若者はどこかに行ってしまう。 私は私で、無性に怒りが収まらない。 (親衛隊は、しんがりを務めるのが役目だけど・・・!) 「人間で足止めって、どういうこと・・・!?」 (なによりも、落とされる方は『やめてくれ』と言っていた。それを無視して叩き落とすなんて!!) 「いてぇよぉ~いてぇよぉ~!」 「だったら、ジッとしてるんだぞ?」 「お前の仲間で、別のルートで落とされた奴は、足が折れてるのに逃げ回ってるんだからな・・・」 「おい、早く救急車呼んでやれ!」 「はい・・・!」 呆れるような憐れむようなヤンキーと警官達のやり取りが聞こえた。 (よそでもやってるの!?) もはや、見過ごせなくなり、メットをかぶって単車のキーを回す。 バウウン! さいわい、ギャラリーは、負傷した『伽藍道(がらんどう)』の親衛隊達に釘付けで私を見てない。 野次馬達を背に、バイクを急発進させた。
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