◇凛道蓮はウレモノ!!お呼ばれ集会で大騒ぎ!?◇

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《お前ら馬鹿なことするな!止まれ!》 パトカーが呼びかけた瞬間、バイク2台が加速する。 (早い!?) 《逃げる気か!?逃がさんぞ!》 (あの状態で逃げれる・・・・・?) 『伽藍道(がらんどう)』の動きに合わせて、パトカーも私も速度を上げる。 (このまま逃げ切る気なの!?) そう考えて違和感を覚える。 ―サツへの足止め代わりに使う『伽藍道(がらんどう)』の親衛隊の伝統行事。― ―サツを巻くのに使ってる。サツはひかねぇように気をつけるから、毎回人間の命優先で逃がしちまう。― (いつもそうしているなら、このまま逃げるだけかしら・・・?) それで一気に嫌な予感がした。 (あの雷太って呼ばれた子、落とされた子を助けたよね?) とてもチキンの根性ナシには、見えなかった。 むしろ、『伽藍道(がらんどう)』から見れば気にくわない生意気な奴! (落とすわ、きっと!!) ギャギャギャ! 1台のバイクが失速する。 それは、雷太と呼ばれた少年が乗っていた単車。 急停止に近い止まり方をする。 「うお!?」 それで、後ろに乗っていた雷太の体が激しく揺れ、単車とパトカーの距離が縮まる。 ――――――ギャギャーン!! 《うっ!?》 「うわあああああ!?」 急停止からの急発進。 それでバランスを崩し、仰向けでバイクから落ちる少年。 そのまま落ちれば、背後から迫るパトカーに巻き込まれる。 (ひかれる!!) ――――――――バウウウウン! 気づけば、私はパトカーの間をすり抜けていた。
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