◆苦あればLOVEある!?凛のアンラッキーとブロマンス!?◆

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瑞希お兄ちゃんにくっついたまま、恋のジレンマに悩む。 そんな私の頭を、手荒れした手が撫でた。 「そんじゃ、出かけっか?行きたいところとかあるか?」 「え!?いえいえ!瑞希お兄ちゃんとなら、どこへでも!」 「おいおい、凛の行きたい場所を聞いてんだぞ?」 「お兄ちゃんと一緒なら、僕はどこでもいいんです!一緒にいることに意味があるのです!」 「ははは!そうかよ~それじゃあ・・・ショッピングモールでも行ってみるか?」 「は、はい!」 私の髪をくしゃくしゃしてから手を離すと、代わりに半ヘルメットを渡してくれた。 それをかぶっているうちに、瑞希お兄ちゃんがバイクにまたがる。 頭の防備が出来たところで、彼のインパルスの後ろに乗る。 私がシートに腰を落ち着ける間に、瑞希お兄ちゃんもヘルメットをかぶり終わる。 「でっぱるぞ!」 「はい!」 ブロロロロロン! 瑞希お兄ちゃんのバイクのエンジンが火を噴く。 彼の腰に両手を回す。 「ちゃんとつかまってろよ?」 「捕まってまーす♪」 最初の頃は、「男同士での密着はキモイだろう!?」と怒られたけど、今は何も言われない。 逆に、今みたいに、ちゃんとつかまってないと怒ってくるようになっちゃうなんて~!! (これも私のラブストーリーが、一歩前進ということかしら~?) 〔★単に瑞希が凛を『弟』として大事にしているだけで、ラブではない★〕 心臓の鼓動を隠すように、マシンが激しくうなる。 ブロン!ブロロロロ―――――――ン! 私の乙女心を乗せ、バイクは軽やかに発進する。 今日は何か、良いことが起きそうな予感がした。
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