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その後、ざわめきが再び静まりかえったこの大広間で。今回の一連の騒動について、陛下により関係者たちの裁定が行われた。
当然ながらわたくしに対する処罰は全て無効となり、冤罪に対して王家から相応の賠償を行うことが宣言された。
侯爵令嬢に対する断罪を容認した貴族子息たちは、揃って貴族籍を剥奪されたが、ほとんどが王子の独断である事が勘案され、刑は王都からの追放に留まった。
今後、表舞台に出ることなく、庶民としてひっそりと暮らしていくことになるだろう。
さらに、騎士団長は責任を取って団長の職を辞し、一族と共に地方領へと去っていった。
また、王弟殿下であるアイドクレース公爵は領地の半分を国に返還し、今後跡継ぎは設けず、自らの没後は公爵領は全て国に還すとのことだ。
なお、お父様は今回の騒動を受けて、家督を嫡男のシルヴィオお兄様に譲り、自らは地方の子爵領で暮らすという。
ソフィア嬢の悪事に積極的に加担した商人子息は、1年の苦役刑及び国外追放を命じられた。
商会自体も国内での取り引きは全て停止され、結果的にこの国から出て行く事となる。
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