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目を上げると、いろんな道具が置いてある天井近くの棚に小さな男の子がちょこんと座って、足をぶらぶらさせていました。
「どこから入って来たんだ?」
「ぼくは悪魔だから、どこからでも入れるんだよ」
「……ほう、そうなんだ。じゃあ、翼やしっぽはどうした? 忘れたのかい?」
「今は人間の子どもの格好だから、ないんだよ」
「悪魔にしてはずいぶんかわいいね。だが、悪いな坊や、今は忙しいんだ」
「かわいい? 忙しい?」
からかわれているのがわかって、ほっぺたをふくらませました。
男の子になっているので魔術も使えず、それしかできなかったんですね。
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