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「でも、明日の朝には死神が迎えに来るんだよ。おじいさん、それを仕上げたいんだろ?」
「そうだよ。……明日の朝じゃ間に合わん」
「だったら、ぼくと取り引きしないか?」
「悪魔と取り引きか。それもいいかもしれんな」
「じゃあ、決まりだ。朝が来るまでは、おじいさんが若いときのような体にしてあげる。その代わり……」
「わかっとる。これが完成できるんなら、魂なんぞ、おまえにくれてやるさ」
おじいさんはその子の言うことを信じたわけでもないんですが、これ以上、仕事の邪魔をされたくないので、そう言いました。
すると、男の子はにっこり笑いました。
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