親指は隠さないで

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「ねぇ」 「うわっ」 昼休み、ゆー君がご飯を食べてる教室の机に 近づいて声をかけた 「ちょっと話があるんだけど」 「いっ、忙しいから・・・話しかけてくんなブスっ」 「はいはい。じゃあ今ここで言うね?お母さんに聞いたら、ゆーくんが・・・」 「わー!わー!わー!ちょっまて、あっち!あっち」 分かりやすく動揺したゆー君に引っ張られて階段の人が少ない踊り場に連れてこられた 「なによう」 「なによじゃねー!みんないる前でゆー君て言うなよ!しかも昔から、、仲良くしてたの言うな!」 「言ってないじゃん、でもほんとの事だし」 「・・・さっきなんだって?」 「?」 「さっき言いかけたろ?!母さんがなんたらとか」 「そうそう、ゆー君志望校私と同じ大学に変えたって本当?」 「!だだだ誰に聞いた!」 「だからぁー、お母さんだけど。ゆー君のママが言ってたって・・・ねぇ、ゆー君。私と一緒に行きたくて進路変えたの?」 「ち、ち、ち、ちがう!たまたまだ!うん!たまたま!」 ギューって親指隠してを握ってるのを確認して なんか欲が出た 「・・・ねえ、ゆー君」 「なんだよ!」 「私の事好き?」 「はあっ?!おっ、お前のことなんか好き、じゃない」 ほら、嘘なくせに 「彼女にしたい?」 「な、何言って!そそそそんな訳あるか!」 親指隠れてるよ 「誰にも取られたくない?」 「おまっ、いい加減に!そんなこと思うわけねーだろ!俺はもう教室戻る!」 どうして言ってくれないの? 「ゆー君・・・」 「なんだよ!」 「明日の夜、うちに来て?部屋で待ってる」 「なっなんで?!」 「明日、ホントの気持ち教えて?」 「・・・・」 「ゆー君がこれ以上そんななら・・・ 私、彼氏作って、さっさと結婚しちゃうよ?」 「!」 「ゆー君の事好きだけど、諦めて他の人のものになるから!」 「ちょ、ちょっとまて!」 「そういう事だから!バイバイ!」
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