親指は隠さないで

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「なんのごめん?」 「・・・」 「意地悪してごめん?」 「うん」 「嘘ついてごめん?」 「うん・・・好きなのに意地悪して辛い思いさせてごめん」 「・・・許さない」 「・・・りか、ごめん。お前が俺の事好きでいてくれてるなんて知らなくて、その、ちゃんと向き合うのが怖かったんだ・・・だってお前、その、段々可愛くなるし、お前の事しか考えられなくなって・・・振られるくらいならこのままでもいいかなって・・・」 「最低・・・」 「りか・・・」 「私の事好き?」 私が怒ったふりをしてゆー君を見て聞くと 眉を下げて情けない顔でこくんと頷いた 「許して欲しい?」 「うん」 「いつもお星さまで許してあげてたけど、もうそれじゃあ許さないんだから」 「・・・どうしたら許してくれる?」 怒られた大きなイヌみたい シュンとしてるのも可愛いけど 私を好きなら 私に見せてよ 私がどれだけ好きなのか 言葉で態度で見せて欲しい
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