01 ヒーローはいるかな?

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 そして、たどり着いた先は綺麗なマンション。 「新築ですか?」  セロが、太郎に尋ねる。 「そうっすね。  築2年ってところっすかね」  太郎がそういうとオトネが、嬉しそうに目を輝かせる。 「出来たてですね。  ここが、私とご主人さまの愛の巣になるんですますね」 「愛の巣?」  セロが、首をかしげる。 「え?そこ聞いちゃいます?」  オトネの頬が赤らむ。 「聞かなかったことにするよ」  セロは、なんとなくわかったので聞かなかった。 「セロさんは、もう少し積極的になったほうがいいっすね」  太郎が、小さな声でそういった。  すると清空が答える。 「まぁ、積極的になるのは、それはそれで問題は出るだろうがな」 「そうっすね」  太郎が苦笑いを浮かべるとセロが、咳払いをした。 「僕は肉食系男子ですよ。  惚れた女の子には、ガッツリと行きます」 「そうなのか?」  清空は、セロにではなくオトネに尋ねた。 「撃沈率99.9%ですますよー  だから、まだ童貞なのです」  オトネの言葉にセロが、反撃を仕掛ける。 「オトネだって処女だろう?  一緒じゃないのか?  仲間だろう?」  しかし、オトネのほうが一枚上手だった。 「女の子に処女とか聞くのはセクハラですよ?  私が、訴えたら賠償金がっぽり貰えますよ?」  セロも戦う気はないので素直に謝る。 「え?あー、ごめん」 「まぁ、そのへんにしてそろそろ入りませんか?」  太郎が、そういうと3人はうなずきマンションの中に入った。 「たしか、4階が空いているんだよな?」  清空が尋ねると太郎がうなずく。 「そうっす。  4階の405号室っす。  清空さん、詳しいっすね」  すると清空がうなずく。 「萌に聞いた。  この間、空きが出たから入居者を探しているってな」 「そうっすか」  太郎が小さく笑った。
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