02 破壊の音色

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 するとすぐにセロのスマートフォンにボマーの座標データー届く。 「あ、玲音さん。  仕事早いなぁ―」  セロは、そう言って座標データーを開く。 「どこですますの?」  オトネがセロのスマートフォンを覗く。 「んー。  そろそろこの辺に来るっぽい」 「へ?」  萌が驚きのあまり声を出す。  するとカランコロンと店のドアの鈴の音だけが響く。 「ん?どうかしたっすか?」  太郎と清空がゆっくりと現れる。  すると萌がいう。 「え?太郎くんがボマーなの?」  太郎が不思議そうな表情で萌を見る。 「ボマー?  爆弾のことっすか?」 「違うか……だよねー」  萌が嬉しそうに笑う。 「うん?」  太郎は現状が理解できていないようだった。 「あー  来ますね」  オトネがそういうと爆音とともに何かがパン屋の前を通り過ぎる。 「……暴走族でちゅね!めーなのよ!」  桃が頬を膨らませて怒る。 「じゃ、行ってきます!」  セロがそう言って店のドアを開けて走る。  オトネもそれに続く。 「あれ?なにがあったんっすか?」  太郎が、萌に尋ねる。 「さっきねー  愛人さんから電話があったんだー」  桃がそういうと太郎が悩む。 「愛人?」 「そうでちゅよー」  桃が嬉しそうに笑う。 「あー、IGからっすか」  そして、すぐにわかった。 「で、そのIGがどうしたんだ?」  清空が尋ねる。 「あ、はい。  覚醒者が出たのです。  高校生の……しかも強い子みたいで……  ヒーローも何人か負傷がいるみたいです」  萌がそういうと清空がうなずく。 「うむ。  私も行ったほうがよさそうだな。  して、そやつの能力とかはわかるかのぅ?」 「触れたものを爆発させる能力だそうです」 「ほほう。  触れられなければいいのではないのか?  ヒーローも弱くはないからそれぐらい気づくだろうに」 「そのへんはわかりませんが……  きっと強いんだと思います。  闇が深ければ深いほど覚醒者は、強くなれますから」 「そうだな。  でも、ま……  爆発が相手ならセロだけで十分だな。  技を使わなくてもやつなら勝てるだろう」  清空が白い歯を見せて笑った。
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