2章「楽園」

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まるで、何かに引き寄せられたかのように、ここにたどり着いた。 けれど、燐菜はここに入る勇気がなかった。 燐菜の弱さを、誰かに知られるのが怖かった。 助けてほしいけど、怖い。 燐菜は、ここから去ろうとした。 すると、カウンセリングルームの扉が開いた。 まずい、誰かが出てくると思ったが、燐菜の足は動かなかった。 そして、中から出てきたのは、石上先生だった。 耕「あれ?篠上じゃないか? どうした?」 燐「ただ通りかかっただけですよ。 石上先生こそ、ここでどうされたんですか?」 耕「俺は、ここの常連でさ、よくここで話を聞いてもらっているんだよ。」 先生も、何を抱えているのかな・・・ 燐菜は少し、気になった。 石「篠上も、誰かに話を聞いてもらいたくなったんじゃないか?」
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