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「それ、自前かな?」
そう言って隣に座ったのはネイビーブルーの髪を腰まで伸ばした圧倒的美人だった。
"いい加減に出席をしないと単位をやらないぞ"と脅されて渋々とやって来た講義で、まさかこんな美女とお近づきになれるだなんて夢にも思わなかった!
「失礼、私は天道日輪だ。君は?」
カリンちゃん、とても可愛い名前だ。
だが、ちょっと……おかしいな。
「ぼくは啼鳥 蜀円だ。もしかしてキミは男かい?」
女の子にしては低い声と長い足──恐る恐る訊ねてみると、美人はさらりと言った。
「そうだ。それ以外の何に見える?」
……胸のトキメキを返して頂きたいな。
というか、いくら美人でも"男"に見惚れるだなんて一生の不覚だっ!!
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