さよなら絵梨

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さよなら絵梨

チェンソーマンは傑作 ルックバックは名作 さよなら絵梨は奇作 ファイアパンチは鬼作 チェンソーマンで藤本タツキにハマりルックバックで藤本タツキの才能を確信。からのさよなら絵梨。こいつ、とんでもねぇ漫画家だ!!!!!! 正直ルックバックみたいなの想像していた自分はいた。ルックバックがまともだったから今回だってまともだって思って日付越えるまで粘った!! 零時三十分「な、なんだこれぇ」 途中までは確かに正統派で号泣できそうな名作だったのだ。絵梨が死んだ後から「あれ?」って思って。からの爆発オチ。不思議なことに怒りどころかますます藤本タツキが鬼才であることを知ってしまった。Twitterでも言った通り、あの最後の2ページは最高にドラクエユアストーリーだった。マジになっていた読者にパンチを食らわせ、せせら笑う。そこで気づくのだ。自分たちも文化祭で主人公の映画を見た生徒たちと同じ状況に置かれていることを。漫画家がこれほど恐ろしいと思ったことは無い。なんて巧妙なんだ。涙は引いてしまったが、読後「すげぇ」という感想しか出て来なかった。どこからが現実でどこからが映画で。全く分からなくて。それでもなんだか幸福感に包まれて寝ることはできた。 正直ぶん投げエンドといっても過言ではないので自分なりに好きな解釈を当てはめるのがこの漫画だろう。自分的には、ファンタジー要素は漫画自体には全くなく、絵梨は死んで、あの映像は絵梨が生前撮ったもの。主人公の大人の姿は父親が演じたもの。そう考えたいが......色々考えていると行き着くのは結局全て嘘だということ。そりゃそうだ虚構なんだから。でも藤本タツキはあの2ページだけでそれを突きつけてくる。本当に残酷!!そして冒頭に戻るとスマホを持っている手の絵がある。結局私たちは藤本タツキの作ったクソ映画を見ていただけだったのだ。そしてSNSは体育館だったのだ。そんな風に思ってしまった。 やっぱりとんでもない漫画家だ。漫画で映画を作り出し現実を侵食する。もしかしたら藤本タツキはクソ映画のように酷評が飛び交って欲しかったのかもしれない(推測に過ぎないが)でもタツキ先生には才能があった。クソ映画みたいな胸糞悪さじゃなくて裏切られた快感があった。ありがとう。私はすっかりあなたの作品の虜です
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