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母の暴力はあたしが成長していくたびに少しずつ、酷くなっていった。あたしが年相応の痛みに耐えられる程度の暴力を振るわれ続けた。こんな母でも世間体は気にしていたようで、周囲に勘づかれないぎりぎりのラインを攻めていた。
あたしが周りの大人に母の暴力のことを話したことは一度もない。邪魔だ、といって殴られるのが普通だと思っていたから。
学校にいる間は唯一母の暴力から解放される時間だった。だけどあたしは馴染めずに孤立してそのうち、いじめられるようになった。
動機を一度だけ言われたことがある。それは「なんかムカつく」だった。
そいつ曰く、あたしの顔を見ると吐き気がするらしい。あたしの顔を見るたびにそうなっているのでは何かと大変だろうと、助言のつもりでこう返した。「じゃあ病院に行ったら?」
それからいじめはさらにエスカレートした。
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