輝く夢をつかめ

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テフは七人の仲間と共に世界中を旅するナチュラリストでありブロガーである。 "つれづれ"と題されたそのブログには、世界中を旅して撮影した自然写真に彼女の思いを綴る文章が添えられている。 「ああ、奇跡の地球よ。わたしたちはどれぐらい地球を愛せていますか?工業化やテクノロジーも自然の一部。でも人は、人どうしと、他の命と調和できていますか?」 リュウショウは、テフのブログを読んでテストゲーマーの一人に抜擢しようと思った。 「フッ。ポエムか。彼女には!頭でっかちなやつと脳筋なゲーマーをつなぐ存在になってほしいものだ」 その日、コウサクは一人で出ていってしまった。ゲンがテフたちとキャンプをするなら自分は一人でやると言うのだ。 ゲンは心配したがコウサクは聞かない。よりによってこの近くで一番険しい山に一人軽装備で出掛けていった。 テフの仲間はみんなウェザーズのテストゲーマーである。 レイチェルは環境学科卒のエリート。 ハイナはプログラマーでありコンピュータのスペシャリスト。 ジンナはゲーム実況者でありコスプレイヤー。 ミスター・ボンはお祭り野郎で、エンタロウは暑苦しいやつ。ギンマはペンギンマニアで、サイボーグ和尚はサイボーグの仏教徒である。 みんな個性派ぞろいである。そして、この街の外れの山荘を拠点にして合宿がはじまる。 ゲンは狩猟用の弓矢の調整をしながら、キャンピングカーに乗ったテフたちを待った。
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