人間に恋した狐

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 だが何時までもそこにいるわけにはいかず狐は仕方なく女の子の家を後にした。 「…また会いに行っても大丈夫かな?」  狐はそんな事を思い振り返って見たら女の子は見送りながら手を振っていた。 「…(よし、後で何かお礼しよ)」  そう思い狐は山で獲れる栗や食べれるキノコをたくさん獲って女の子の家に行ったが女の子はもうその家にはいなかった。 「…どこに行ったんだろう?」  狐は女の子は直ぐに帰って来るだろと思い待っていたが中々、帰って来なかった。  それから狐は女の子の帰りを待った。が何日、立っても女の子は戻って来なかった。  それでも狐は女の子を待った。がもう二度と帰って来なかった。  それから狐は400年以上、生き妖怪になり化けることが出来るようになって狐は人間として人間達と一緒に生きてきて今となっては大手企業の社長として今でも人間の姿で過ごしていた。 「ああ…その案件なら何とかなったよ」  狐は人間の姿から元の狐に戻って会社からの電話に対応していた。 『さすが!社長!』 「お前なぁ…ハァーこれくらいお前達だけで何とかするのが当たり前だろ!」 『も、もう仕分けございません…こんごとは無いよういご気をつけます』 「ああ…そうしてくれ…でもお疲れ様…」 『社長…』 「まぁお前達が頑張って企画、考えてくれたんだからよく頑張ったよ…ありがと…これからもよろしく頼むよ」 『し、しゃ社長!…一生ついていきます!』 「あはは…ありがと…それじゃ…ハァー」  電話を終えた狐はソファーに座りそのまま横になった。 「…(あれからもう400年以上はたったか…もうあの子は生きているわけないか…)せめて転生していたら会えるのだろうか?だとしても私のことなど覚えているはずがないよな…せめて…あの…時の…お礼…すー」  狐はそんな事を言っていたらだんだん眠くなっていきそのままソファーで寝てしまっていた。
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