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いくら王族と言えど、そんな人間との結婚等考えただけでぞっとする。
「お、おじいさま一体何を言われているんですか……?
変な冗談はおやめ下さい。」
冗談だと願いながらすがるように大王を見上げるが、大王はリンダを見下ろしはっきりと言い放った。
「既に決定した事じゃ。」
「そんな…そんな事ある訳……。」
言い終わる前に再び大王が言った。
「先程言ったじゃろう。
そなたの結婚相手はリーヴァ国のラオンじゃ。」
「おじいさまもあの方の噂はご存知でしょう!?
なのに…それなのにどうして……。」
頬を涙が伝い、赤い絨毯に黒い染みをつくる。
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