。゚.+序章+.゚。

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そして、側に控えていた、茶色い髪をまとめあげ、ゆったりとしたドレスを身に纏った女性に目で合図すると、女性がリンダに近付き、そっとリンダの両肩に手を置き、優しくに呟いた。 「行きましょう、姫様……。」 大王つきのメイドの彼女を見もせず、ただうつ向き溢れ落ちる涙に身を任せていた。 女性は無言のリンダを悲しそうに見ると、そっとリンダの背中を押した。 「お部屋へ戻りましょう。」 リンダは、促されるまま無言でゆっくりと立ち上がり、女性に連れられ部屋を出た。 リンダが出ていった後、ずっとそこに居たのか、柱の影から男性が現れた。 短くかりこんだ黒髪と形良い髭に、黒い瞳そして褐色の肌の、どこかリンダと似たような雰囲気をもっている。 「大王様…これではリンダがあまりにも可哀想です……。 何か別の方法は無いのでしょうか………?」
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