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大王は先程とは一変し、悲しげな声で答えた。
「仕方なかろう……。
結婚は他の者の方が良いが、隣国も皆天災に悩まされておる。
その中でリーヴァは最も広い国土を持つ国じゃ。
周囲をヌチレマ山脈に囲まれ、天災の影響を受けにくい。
そして、幾つもの洞窟により他国との貿易も活発じゃ。
リンダも何不自由ない生活が出来るじゃろう。
じゃが、わしも出来ればあのような者とは、結婚させたく無いんじゃが……。
この状況下ならしょうがない事じゃ。
それに、この問題は我が国の存続がかかっておるのじゃ。
リンダには可哀想じゃが、我慢してもらわねばならぬ。
あの子はもう16歳。
一国を背負う立派なセルディアの後継者じゃ。
このことが理解できぬ歳ではなかろう……。」
――――――
所変わって、こちらはリンダの部屋。
リンダの部屋は城の東搭の最上階にある。
巨大な窓からは軟らかな夕日が降り注ぎ、白いレースの天蓋付きのベッドに、金色の取っ手が付いた白いドレッサー、サイドテーブルとチェスト。
部屋の中央には、ガラステーブルと、それを挟むようにソファが2つ置いてある。
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