101文字小説~暗闇で私が掴んだ手の持ち主~

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 彼と肝試しに参加した時、途中で雲が月の光を遮り、闇の中で彼が私の手を離した。 「やだ、先行かないで」  咄嗟に手を伸ばし彼の手らしき物を掴むと、 「ほら、握れよ。手を出したのに」  ――なら、私が握るこの手は誰の?
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