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違うレールも走ろうよ
いつまでいっても、どこまでいっても、あなたはあなたで。
それを言うなら、わたしだっておんなじかもだけどさ。
つまんない、ってことじゃない。
マンネリを嘆いてもいない。
ただね、思っちゃったんだ。
ずっとこの道、つか、レール。走り続けるの?
グリーン車に乗って、ゆったりしながら車窓を眺める。
いやいや、そんなのわたしのキャラじゃない。
普通列車で、ゆるゆる目的地まで行く。
いやいやいやいや、それはさすがにご勘弁願いたい。
あなたと同じ車輌に、あなたのとなりの席にいる。
そこにふと、疑問をいだいちゃったんだよ。
あー、そっか。
これはお互いに、歳喰ったってことだなあ。
別れたいわけじゃない、それはない。
いっしょにいて苦しみを感じてもいないよ。
だけどたまには、転轍機を操作して。
違うレールも走ろうよ。
あなたがそれをできないようなら。あ、調子が悪かったりとか、そんな意味でね。
わたしが進んでするし。
ちがう景色や、違う空気や。
ちがう乗客さんたちを。
感じ取ってみようよ。
この先きっと、んーん絶対に。
おじいちゃん、おばあちゃんになるまで。
となりあって過ごすんだからさ。
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