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始まりは自殺の名所で
現代世界、某名所。
ここは俺が現代世界の神から一つ譲って貰った世界。
ここでの転生サイクルはこの地での自殺行為とごく普通の死のみ、輪廻転生が許されるなかなか過酷な世界。
故に多少過労だろうが、ハラスメントでは死ににくい世界である。
その世界の中で異世界転生物は管理者側…つまり俺の恩赦で扱われるものだから、凄く稀だと思う。
「俺は…死んだのか?」
「ふむ、十回輪廻かつ強靭な魂を持つ奴か…これは珍しい。」
「だ…誰だ!?」
「誰でも構わないだろう…君は死んでいるのだから。」
十回輪廻はさほど珍しい物ではない、弱い奴は何度も何度でも輪廻転生しているからな。
だが、強靭な魂なら話は別だ…何故ならば「強靭」という名を持つ魂は輪廻ガチャで非常に低い0.004%という確率で設定してある。
何故にそんなに低い確率かというと…「強靭」という名は並大抵の事では屈しないし死ににくい、更には俺の扱う世界では滅多に出ないようにしているチートクラスに属している。
でも、そんな奴でも死ぬのだから…これだから管理は面白いのよ。
「やっぱり俺は死んだのか…しかし、俺が自殺行為をするなんて「あり得ないってか?」…そうだ、俺は死にきれない!!」
「でも、死んだ…いや、消されたの間違いかな?」
「消された…!?あの組織は存在したと言うのか!!」
どの組織だか、管理側では知ったことではないが…たまに居るんだよね、強靭な魂を始末する奴ってのが。
そのような場合が起こったら、この自殺の名所は場所を変えるんだが…今回は変わっていない。
最近、強靭な魂を送ってないからな…きっとパンクしているんだろう。
こいつを拾ったら、設定を変えておこう。
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