2章 薬物に溺れる20代

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逮捕されても父と母は面会にはずっと来てくれてました。こんな私を見放すこともなく,弁護士をつけてくれたりもしました。 留置場の中で,私は父と母に申し訳ない気持ちで一杯でしたが,なぜか“真面目にしよう”とか “更生しよう”とは思えませんでした。 『どうせ執行猶予で出れるだろう』とか 『こんな所に後何ヶ月いればいいんだろう』 とか,父や母の気持ちを顧みず自分本位な考え方しか出来ませんでした…。 一審の判決で懲役2年の実刑判決を受けた私は,控訴し,被害弁済などを母がしてくれたこともあり,控訴審でなんと,執行猶予付きの判決が下りました。 刑務所に行かずに,何とか又社会で更生するチャンスをもらったのに,私は社会に戻ってすぐに又,覚せい剤に手を染めてしまいます。 しかし,以前のように無茶苦茶は控えるようになりました。やはり,次何かやったら“刑務所行き”というのが頭にあったのだと思います。 ちょうど一年が経った頃,私は車で事故を起こし,警察から尿検査を求められ,薬物反応が出た為,又警察に捕まりました。 今回は薬物使用だけでしたが,前回の執行猶予の2年の刑が加算され,合計で3年4ヶ月の懲役刑を,初めての刑務所で務めることになりました… ここから更に,私は更生する事なく荒れ果てた人生を送っていく事になります。
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