1章 幼少期〜少年時代

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1章 幼少期〜少年時代

「被告を,懲役7年に処する」 “なんだ,意外と短く済んだな” 社会的に大きな詐欺事件を起こした私は、3度目の服役を言い渡された法廷でも,その程度にしか思えない程,反省の色もなく、その心は荒んでいました。 原爆の投下された町,広島市で育った私は,小学校の時はサッカーに明け暮れるどこにでもいる普通の少年でした。 物心がついた時から父はおらず,母一人に育てられました。一人っ子という事もあり,甘えん坊の性格だったように思います。 小学四年生の頃になっても,夜中に目が覚めると,母の布団に入ってくっついて寝ることさえありました(笑) 母も,離婚により父のいない私を不憫に思ったのか,そんなに裕福ではなかったはずですが,比較的,欲しいものは何でも買い与えてくれてたように記憶しています。 友達は多い方だったと思いますが,親友となると,誰もいなかったのではないかと思います。 勉強は好きではなかったですが,特に出来なかったという事もなく、クラスでは真ん中くらいの成績でした。 母はとても真面目な性格で、真夜中の小さな赤信号でも,明らかに車や人などいなくても,しっかりと信号を守っているような人でした。 しかしお酒は好きでした。お酒を飲んだ時は良く泣いていましたが,何で泣いていたのかは良くわかりません。 おそらく泣き上戸だったのでしょう。(笑)
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