2章 薬物に溺れる20代

2/4
前へ
/61ページ
次へ
テレビの警察24時などでよく見ていた薬物取引の現場を生で見た私は,さっさとこの3人組を送って,家に帰りたいと思いました。 無事,送り届けて家に帰った私は,ひどく緊張していました。 その後この3人組は,頻繁に三原までの薬物取引を,私に連れていくよう頼むようになっていきました。 初めこそ怖かったものの,人間の慣れとは怖いもので,数回目くらいになると怖さもなくなり,私はガソリン満タンの魅力だけで快く運転を引き受けるようになっていきました。 覚せい剤は,シンナーなどとは違い,とても高価な薬物です。この女の子達は一体どこからこんなにお金を持ってくるのか不思議に思い,一度尋ねたことがあります。すると, 「後輩に金集めさせてる」 と言っていました。後日,又詳しく聞いた時,このレディースの子達の後輩は,自分の身体を売ったり,ひったくりなどをしてお金をかき集めていたそうです。 覚せい剤の恐ろしさは,勿論自分の体がボロボロになるのもありますが,この少女達のように,薬欲しさに,人からお金を取ったり,犯罪を犯してまでお金を手にしようとしてしまう,そんな二次犯罪を引き起こす可能性が大きいことです。
/61ページ

最初のコメントを投稿しよう!

59人が本棚に入れています
本棚に追加