ダイアログ・イン・ザ・ダーク

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優子は微笑みながら話し始めた。 「ねえ、雅也は『ダイアログ・イン・ザ・ダーク』って場所あるの知ってる?」 「何それ」 「暗闇って少しすると目が慣れて見える様になるじゃない」 「あ~、前に優子が不思議だって言ってたよね?」 「そうなの。でね、それにもならない本当の暗闇ってあるの。それが体験出来る場所が『ダイアログ・イン・ザ・ダーク』って言うの」 「へぇそんな所あるんだ」 「その暗闇の中にいると全てが遮断されて目以外の神経が研ぎ澄まされて聞こえる言葉が身体に深く入り込む様なんだって」 「・・・・・」 「大切な返事はそこでしたいって思ってるの。一生に一度の返事だから…ねっ?お願い」 優子が顔の前で手を合わせ俺を見ている。直ぐにでも返事を聞きたいが、ハッキリ言って返事はわかっている。優子の願いをきいてあげよう。 「わかった?じゃあ明日、そこに行こう!」 優子がはしゃいでいる。
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