ハニ☆トラ

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「……ねえ、みんな寝てるし誰も気づいてないから、触ってみる?」  にじり寄るあやめ先輩は、薄目を開けて僕の正面に座る。やがて彼女は密着すると、僕に胸を擦りつけてきた。僕の胸板(というほど立派なものでは無いが)に乳が当たる。――と、僕の手を掴んで自分の胸元へと導く。彼女の先端は僕の指が触れるとすぐに固くなりその存在をアピールしてきた。僕はいたずら心で爪の先を透けている乳首に当て、布の上からゆっくりとひっかくように動かす。 「ん、ふぅっ」 彼女の唇から甘い吐息が漏れた。掠れたような甲高く甘い声を耳にして、僕の下半身が元気になる。そのままゆっくりと揉みしだき――彼女の双丘を味わうよう触れると、彼女は声を我慢して眉を寄せた。その表情はとてもセクシーだ。動きを止めずにゆっくりと触れ続けるとすすり泣くような声をあげる。僕はたまらずに彼女の胸元をはだけ、直に触れた。 「あっ、ああっ」  のけぞるように背筋を反らせる彼女の声が次第に大きくなる。いい反応だなと思った。香水とは違う、むせかえるような女の匂いがする。 「そんな声出したら、他の人に気付かれちゃいますよ」  僕はそう言いながら、彼女の唇を自分のそれでふさぐ。深く舌を差し込みながら、胸元に触れる指先は休めない。両腕を僕の背に回した彼女は焦れたように腰を動かし僕の股間に膝で触れてきた。彼女の舌が口内に侵入してくると、僕はゆっくりとそれを吸い上げる。あやめ先輩の全身から力が抜けた。  とろりとした目で僕を見る彼女は、もうなすがままに身を任せているようだ。僕は裾から手を差し入れ、膝から滑らかな内腿までをゆっくりと撫で上げた。膝頭が痙攣したように震え、彼女はかすれた声で呻く。  探るように彼女の中心部分へと近づく。――と、ノーパンだということに気付いた。 「ノーパン、ノーブラで男一人の部屋に来たんですか?」  アンダーヘアから粘度の高いしずくが滴る。そこをかき分けると僕は、ゆっくり彼女の中へ指を沈めた。 「あーあ、こんなになってる」  中をゆっくりとかき乱すように探ると、猥らな音が部屋に響く。二人の荒い息遣いよりもその音は大きく響いた。 「んっ、ダメっ」  口では拒否するように言うが、彼女の下半身は僕の指を欲しがり蠢いている。 「あなたこそダメじゃないですか、こんな格好で男の前に出たら。いけない人だなあ」  僕は彼女の上にのしかかるように覆いかぶさると、浴衣の帯を完全にほどいた。まとう布は一枚も無くなり、生まれたままの姿が現れる。張りのある二の腕と、若干年齢を感じさせる腹部のなだらかなふくらみの対比が、逆に色香を感じさせた。 「やだっ、山門君」 「何が、嫌なんですか」  食らいつくように乳首を舌で弄びながら、彼女の中に沈めた指を増やす。あふれる蜜の音が僕の下半身をさらに刺激した。 「こんなの……ダメっ」  うわごとのようにダメだと何度も囁くけれど、本気で止めようとはしていないことは良くわかった。くちゅくちゅという音が響き、やがて彼女の制止する声が喘ぎ声に変わる。僕の唇が再び彼女の口をふさぐと、二人の舌が絡まりあった。  男のたしなみとして尻ポケットの財布にゴムは入れてある。確か二つほどあったはずだと僕は片手でそれを引き抜き、素早くパッケージを破って装着した。ゆっくりと深く、彼女の中へと身を沈める。  あぐらをかいている体勢の僕の上に、彼女が串刺しされるように股を広げ乗っている。片腕で彼女を支えてそのまま突き上げるように腰を動かすと、あやめ先輩は必死にしがみついてきた。
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