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「私も!ちなみに、マヨクラきっかけで告白演習場に送ってきた人、この一通だけじゃないんですよ〜。なんともう一通きてます!続いてラジオネーム加湿器さん」
僕のメールが読まれた。何度か投稿したメールが読まれたりしていても、やはり名前が呼ばれると緊張で胸が高鳴ってしまう。
「……さんへ。会話のきっかけが欲しくて好きな番組をきくと、教えてくれたのがマヨクラでした。それから……さんと話す時間ができて、ますますあなたのことが好きになりました。遥さん俊介さん、スタッフの皆様ありがとうございます。……さん、僕と付き合ってください!」
「……遥、なに泣いてんの」
「俊ちゃん、ごめん泣いちゃった」
「遥は涙もろいなぁ」
軽く鼻をすする音が聴こえてきた。情に厚い遥さんはこのコーナーで思わず泣いてしまう事はよくあるけど、鼻をすするぐらい感動してるのは僕が聴いてる中では初めてだ。
「加湿器さん、あなた礼儀正しすぎでしょ!スタッフにお礼言うってガチのマジで紳士だよ紳士。こんな紳士的な男の子の恋が実らないわけがない!」
「そうだね。加湿器さんみたいな優しい人ならきっと大丈夫だと僕も思う!」
遥さんの声は潤みながらも力強く、すごく勇気をくれた言葉だった。あたたかくてのんびりした俊介さんの声が、少し力強い。二人に背中を押された僕は自然と涙がこぼれていた。
明日、内海さんに告白しよう。
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