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「大丈夫ですか!?」 声の主は女性だった、すごく慌ている様子だ 「はい、ゴホッ・・・・大丈・・・・夫です」 絶対に大丈夫じゃないくせに大丈夫と言ってしまう悪い癖だ 「いやいやいや、とりあえずこっちに」 それと同時に足音が遠ざかって行く 困った、何もできない なにも動けず噴水の中で立っていると 前からまた足音が聞こえた。 「目、見えないんですか?」 聞かれた瞬間ドキッとはなったが当然か この人に助けてもらわなければここから出ることすら不可能だ 「あぁ、ハイ実は」 「ごめんさい!気づかなくて」 「いや大丈夫ですよ、僕が言わなかっただけなんで」 「えっと、どうしよう」 「ごめんなさい、少し触りますね」 そしてまた手を引かれ噴水から抜け出した そのあとその人に中庭の出口まで補助してもらったが 部屋まで案内しますと言われ断れず、最後まで送ってもらってしまった。 ありがたいと言えばありがたいが、何やってんだ僕という思いのほうが強かった
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