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それだけではなく、両親ともが動物が苦手で、とても嫌な顔をされた。小さな子供には説得することも、仔猫を自力で育てることもできないので両親に言われるまま、雨の中仔猫を拾った場所へ戻しに行った。
雨に濡れる仔猫を見て泣きながら何度も謝ったことを覚えている。
せめてもと、傘だけを置いてその場を離れた。
悲しかったのはそれだけでなく、次の日、クラスの女子が仔猫を拾ったと喜んでいた。通学路的には同じ仔猫だろうということがわかった。
あの時の仔猫は無事拾ってもらったんだという安堵と、自分は飼えなかったのにあの子は飼うことができたという事実にどうしようもないショックを受けて、雨に打たれたこともあり数日熱を出した。
ふと、そんなことを思い出した。
今日もひどく憂鬱だったからだ。
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