独り

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独り

何も悲しくないのに涙が静かに流れた。 静かな部屋のなか、また独り。 部屋に夕日がさしこんだ。 私は、ふっと笑ってから目をとじる。 明日も明後日も明明後日も必ず来る。 目覚めたらまた、絶望するのだろうか。 あぁ、また、生きているって。 また、独りだったって。 そんな苦しみは封印してしまおう。 幸せになってね。 大好きでした。貴方の事が。 その日、東京のある部屋の中で独りの少女が 仲間を思いながら散っていったことを 知っているのはたったひとり。 そう。 ここまで読んでくれた、心優しい貴方だけ。
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