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モノクロ
私は天井を見上げる。
あぁ、不便だなぁ。と心のなかで溜め息をつく。
今日もモノクロの世界を生きている。
また、壁に寄りかかった。
正直、心の奥ではわかっていた。
病気が体を食べていくなんて。
わかっていたから、衰える自分を見せるのが嫌だった。
ちょうどよかったんだろう。
でも、信じられなかった。
私よりも早く死んでしまうなんて。
いつの間にか朝日が部屋を照らしていた。
うつ向いた。
まだ、見えないからだった。あの頃の私が。
ガラケーが震える。
【海に行きませんか?】
そんなメールだった。
きっと京も楓もいるんだろうなぁ。
憂鬱な感情が芽生えたのに神楽のメールから目を離せなかった。
…返信は出来なかったけど。
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