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「まぁ、兎も角案外勝負になっててびっくりしたけどね。」
カイロス様の加護持ちチート野郎に魔王は挑み、ワンサイドではなくいい勝負になっていたらしい。
話は淡々と語られ、何度も繰り返される勝負にとある『仕掛け』が施されているのが分かったのは後半の勝負が傾きはじめた頃だったという。
「つまり、魔王は負ける勝負だったのを分かっていた。つまり、勝負が長引く事だけが目的だった。まぁはっきり言うならば、いい勝負をする事が目的だったんだよね。」
ちょっと魔王がカッコイイと思ってしまった。
と言うか、魔王素敵過ぎる何その負けても勝ちみたいな感じ。
断然私魔王を贔屓しちゃうよ、こんにゃろー!!
「まぁ、君がそう感じるのは分かる。介入出来るならば俺が加護与えたいと感じる位だ。まぁ、当時は俺その世界に介入出来なかったからどうしようもなかったが。」
クロノス様が私の気持ち察してくれたっ!!
超嬉しいんですけど。
「魔王が仕掛けたのは魂を2分割にする禁術。まさか神クラスの術が使えるとは思わなかった。僕が気付いた時にはもう手遅れで、発動するのを止められなかったんだ。」
カイロス様が淡々と語る。
カイロス様も魔王に対して思う事があったんだろうな。
加護なしで抗った魔王に対して複雑な気持ちを抱えてるのを感じた。
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