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もう、あなたを好きでいるのに疲れました。
有名人になったって浮かれているあなたは私が好きだったあなたじゃない。
私が好きだったあなたは、不器用ながらも人の悩みに寄り添う優しい人だった。
私が悩んでいるときもずっと電話で話を聞いてくれた。
二時間くらい話を聞いてもらっていたから流石に申し訳なくて『いつもごめんね』って謝ったら、『いいよいいよ、気にするな』っていってくれるから安心していた。
そんなあなたを『優しいね』って褒めたら、照れながら『そんなことないよ』って謙遜していた謙虚なあなた。
それが今となっては、まわりにチヤホヤされて有頂天になっている傲慢なあなた。
『いや〜、今日もたくさんいいねやリツイートがくるなぁ』
『あ!あのYUUKINからリツイートされた!』
『どうも、有名人が通りまーすw』
いまやあなたのつぶやきは空っぽな言葉ばかり。
私が知っていたあなたじゃなくなった。
私が好きだった優しくて謙虚なあなたは、もういないようですね。
あなたのつぶやきをこっそりミュートにした。
その日の夜にはきりぎりすが鳴いていた。
その鳴き声は、どこか悲しそうだった。
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