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 電車から見える景色はビルや居酒屋、デパート、クリニック、町金融など隙間なく埋まっている。こんな都会を一時間くらい見ると段々景色も変わってくる。理来の住んでいる町は田舎で駅の近くは建物があるが少し離れると田んぼや畑が広がっている。『シリウス』があるのは駅から十分ほどだがやはり都会じゃない。でもタクシーや代行で来るお客さんは後を絶たない。田舎でも刺激に貪欲なのだ。  電車は理来の家がある駅に着く。理来は電車を降りてエスカレーターで改札へ上る。自動改札を抜けるとタクシーに乗った。マンションまでは車で十分ほどだ。  理来はバッグからマンションの鍵を取り出してドアノブに差し込む。ガチャリと鍵が開く。バンズのスニーカーを脱いでフローリングにあがる。 「ふうっ、疲れたな」  思わず独り言を呟く。  時計を見ると八時だった。マリアは忙しく働いているだろう。理来は手を洗ってうがいをする。それからスウエットに着替えるとベッドに突っ伏した。二時間くらい眠ってしまった。  目を覚ましてお風呂に入る。それからダラダラとテレビを観て一時くらいに本格的に寝た。
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