迷子のトナカイと雪だるまくん

3/10

20人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
 それからスノーは、広い広い雪野原を、お父さんたちを探して歩きまわりました。 「お父さん、お母さん! どこにいるの?」  でも、何度呼んでも、答えてくれるのはヒョウッという冷たい北風の音だけです。  辺りはもう、暗くなってきていました。そして、雪まで降り出しました。  スノーはついに、しくしく泣きだしてしまいました。  その時です。 「君はだあれ?」  そばで声がしました。  顔を上げて見ると、小さな雪だるまがちょこんと立っていました。 「君はだあれ? どうしてここにいるの?」  雪だるまは、もう一度たずねました。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

20人が本棚に入れています
本棚に追加